無事にBIC SIMを契約して、晴れて「MVNOにMNP」できたわけですが、実際半月ほど使ってみての感想です。
結論だけをざくっと申し上げると、なかなか快適です。
そもそもMVNOの高速・低速通信ってなぁに?
…所感の前に、あまり馴染みのない方のために、使ってしまいそうな言葉ナドをざっくり説明しまする。
今回、私が契約したのはBIC SIM(≒みおふぉん) ミニマムスタートプランってヤツです。月額1,600円(税込みで1,700円ちょい)払うと月に2GBの高速データ通信ができます。
(音声通話は従量制ですので「フツーの電話」をすればさらにかかりますが、現在は「フツーの電話」を避ける方法がいくらでもあり、iPhone同士ですとFacetime Audioが標準で使えますし、その他Skypeや(…私は使ってないですが)LINEなどのアプリ同士で無料通話ができますし、楽天でんわやSMARTalkなどで電話番号にかける際も料金を抑えて利用することができます。この辺を活用して、安く済ませていくのがMVNOのウマ味なわけです。)
料金プランにある2G、4G、7Gなどの通信料は最大150Mbpsの高速でデータ通信を使える量です。MVNO業者によっては量の刻み方も違います。迷われている方は、今使っている携帯会社の明細で、自分がどの程度データ通信しているのか確認してみると良いかと思われます。 この高速通信量を超えてしまうと、速度が制限され、みおふぉんの場合は200kbpsしか出なくなります。これもMVNO業者によっては150kbpsだったり300kbpsだったりしますが、どちらにしろ、動画などを見るのはちょっとキビしい速度になります。
その低速状態にも制限があり、みおふぉんの場合は低速状態で直近3日の使用量が366MBを超えると、さらに速度が制限されてしまします。細かな数値は異なりますが、これも各社似たような制限があります。どのくらい制限されるのか、私は体験していませんが、ちょこちょこ記事になっているのを見ると、時間帯を選べばなんとかメールなどのテキストの通信はできる、という感じのようです。かといって、極度に心配するようなことでもなく、現在の私の生活パターンではまず到達しそうにない制限です。(この辺は後述します。)また、追加料金をはらって高速通信料を追加購入ができますので、万一制限された場合はお金で解決することもできます。
そんな中で、音声のついてないデータ通信限定ながら、ぷららが月額2760円で3Mbpsの速度限定ではあるものの使い放題という画期的なプランを出しました。
150Mbpsじゃなくって3Mbpsかー。というものではなく。LTEの最大150Mbpsというのはあくまで理論値で、実際はかってみると10Mbps出てれば上出来で、ほとんどの場合は5〜10Mbpsくらいだったりします。3Mbps出ていると動画も十分にみられる速度だったりします。
これに追随してたのかどうか分かりませんが、U-mobileからとうとう150Mbps使い放題というプランまで出てきました。こちらには音声通信機能もつけられます。
まさに激しい競争の真っ最中という感じですので、速度制限なども今後はどうなっていくのか目が離せません。
余談ながら、U-mobileの使い放題はあまりいい評価の記事を見ません…新しすぎるものはよくよく調べてみてからのほうがよいかもしれませぬ。
200kbpsはフツーに快適
2Gの高速通信ができるプランなわけですが、みおふぉんの利点としてみおぽんというアプリで、任意のタイミングで高速・低速通信を切り替えることができます。(これができない業者の場合は、まずは高速通信分2Gを使い、使いきった場合は低速に…のような感じになります。 ) 高速・低速の切り替えは瞬時に反映されます。低速で節約しつつ、あ、ちょっとつらいなーってタイミングで切り替えてあげる、って感じの使い方で大丈夫でした。私のような貧乏性には向いている気がします。
そんなこんなで、まずは200kbpsでどこまでできるのかを、ここずーっと試してみているのですが、私がiPhone 6 Plusで使っているほとんどのアプリは実用的なレベルで使えました。Wi-Fiから離れた場合は、基本的に低速通信な生活を半月ほどしていた実感です。
このへん。
- Facetime Audio / Skypeでの通話
- iMessage / Skype / Hangoutでのメッセージやり取り
- Feedlyのフィード閲覧
- Kindleの閲覧(当たり前か。。)
- Evernote / Simplenoteの閲覧・編集
- 銀行や証券会社などの金融系のアプリの操作・閲覧
iTunes Matchのストリーミングもまったく問題なかったです。もちろん、データ通信量を圧迫してしまうので、通常は音楽をダウンロードしておくことにはなると思いますが、いつでも聞ける感じが変わらないのはうれしい限り。
注意していただきたいのは、動画・ゲームが上記には入ってません。両方、私は外出先でやらない・iPhoneでやらないせいですが…通信量の多そうな分野ですので、それらが多い方は高速通信必須で考えたほうがいいかと思われます。
Web検索は検索後にひらくページ次第です。広告がベタベタ貼ってあるようなページはもっさりする反面、あっさりと開くページもそれなりにあります。これは、Feedlyでフィードからリンク先を開く場合も同様です。
唯一、私の日常使いで実用に耐えなかったのがGoogleマップでした。
表示までに30秒は待つ感じです。 検索すると、もう固まってるのかなんなのかよく分からん。
Googleマップは目的地を指定してナビらせる?(なんて呼ぶんだろ…)と、目的地までの地図はキャッシュしますので、Wi-Fi環境下で設定したあとに出発してしまえば当然大丈夫でした。その後、抜本的な回避法はないものかと試行錯誤していたわけですが、画期的なことに気が付きます….
まさかのiOS標準「マップ」復権
Googleマップの簡易表示モードとかないのかね。とか思ってたわけですが、そういえばiOSにもう一つ地図アプリが入ってたことを思い出しました。iOS標準「マップ」アプリ。
なんと200kbpsでも実用レベルで動いてくれました。施設検索してもそれなりのレスポンスです。盲点というか、なんか感動。
無論、クルマなどの高速移動中などはまた事情が変わってくるとは思うのですが、街をプラプラ歩くぶんには充分だなと思った次第です。「パチンコガンダム駅」なども今はちゃーんと修正されているようで…とは言いつつもイマイチGoogleマップに比べて信用しきれずにはいるのですが、しばらく併用していきたいと思います。
半日フツーにいじってて40〜80M
前述のように、低速で使っていても直近3日で366MByteという使用量の制限がありますが、これまで低速で生活を送っている分には、なかなか到達しなさそうな量と言えます。
私の場合、最近でもっとも使ったであろう週末の半日で80M程度でした。往復で2時間程度の電車内ではFeedlyやtumblrをいじったりWeb検索してみたり、目的地でも検索や地図表示、Facetime Audio通話など。その他、メールやメッセージは随時。
平日だと使ってても40Mくらいですので、3日で366Mbyteというのは意識してがんばらないと届かなさそうです。もちろん、私は平日は特にWi-Fiの電波の届くところにいることが多いですのでユーザの生活パターン次第なんですが、200kbpsはデータ量を消費するような動画を快適に見られる速度ではありませんので、必然的に使うデータ量も抑えめになってしまうと思います。するとまぁ366Mbyteという制限は妥当というか、いい感じのところに線を引いたなって気がしなくもないです。
今の感覚では、200kbpsが「低速」という感じもあまりしてません。Web検索やGoogleマップでもっさーっとすると思い出すような感じです。そんなわけで、むしろ高速通信が2Gもいらん気さえしてきてる今日このごろだったります。
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