とうとうiTunes Matchが日本でも開始されたようです。
年間3980円。USでは24.99ドルなので…ちょっとアレ?っと思わなくもないですが。確実に便利になりそうですので、思案のしどころです。
本国USから遅れること実に3年。誇張ではなく忘れかけた頃に…という感じではありますが、iTunes Matchは、現在持っている音楽をすべてAppleのクラウドに保存しておけるサービスです。
たとえば、これまで必要だったPCのiTunesからiPhoneへ音楽をダウンロードしておくような手間がいらなくなります。iPhoneで直接クラウド上からストリーミングしたりダウンロードしたりできるわけです。
CDからリッピングしたこれまでのライブラリは、最初にクラウド登録する必要があります。iTunes Storeで購入した音楽は、勝手に追加されて、登録している全てのデバイスで瞬時にストリーミングして聞けるようになります。
クラウド上に保存と言っても、実は手持ちのライブラリのすべての曲が全部アップロードされるわけではありません。
まずは手持ちのライブラリの曲がAppleのiTunes Storeにあるかどうか調べる、という処理があり、iTunes Storeにない曲だけがアップロードされます。だからiTunes Match。たぶん。
iTunes Storeで見つかった曲は、そのままiTunes Store上の256Kbps AACというフォーマットの音源が使われます。つまり、適当にエンコードしたMP3なんかは音質が良くなったのが聞けちゃう可能性があるってこと。逆に音質に超絶なこだわりをもって、FlacとかLosslessしか使わない人なんかは、この点でNGかもしれませんね。
この仕組みは、Appleもクラウドの容量を節約できるというメリットがありそう。
ユーザにとっては、ライブラリのバックアップや環境の移行作業から解放されるというのも大きなメリットといえるかもしれません。きっとバックアップはAppleがいい感じでやっといてくれてるので、「このPC壊れたらライブラリがぜんぶ消えちまう」みたいなハラハラもなくなるのです。
よく似たサービスにamazonのCloud Playerというのもあります。
このサービスも日本で一応サービスインしているものの、日本版はクラウド上への「インポート」ができず、ただamazonで購入したmp3だけをクラウドから聞けるというなんともマヌケなものになっています。もちろんUS版では手持ちの既存ライブラリをクラウド上にぜんぶ「インポート」して使え、Cloud Playerだけで完結させることができます。
何が言いたいかというと、日本の著作権利関係を突き崩すのって大変なんですね、ということが、このamazonの致命的に妥協してる状態や、iTunes Match実現にかかった3年間という月日に思うわけです。
iTunes Matchが実現したということは、Cloud Playerの「フル機能」も近いかもしれませんので、非Appleユーザももう少しの辛抱かもしれませんね。
電子書籍におけるKindleにも同じことが言えるかと思いますが、一度使い出すと乗り換えづらいサービスだけに、Cloud Playerより先にフル機能を実現させた意義は大きいと思います。
さて、年間3980円。思案のしどころです。
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